<オープン戦:ソフトバンク3-0DeNA>◇5日◇福岡ヤフードーム

 カーブで変身、オレがローテーションの柱だ!

 ソフトバンク大隣憲司投手(27)が先発し、3回を無安打無失点に抑えた。カーブを有効に使い、緩急を使った投球で5奪三振。直球で押すパワフルな投球スタイルからモデルチェンジして開幕ローテーション入りへ大きく前進した。

 ニュー大隣が立ちはだかった。ここまでオープン戦3試合負けなしと「絶好調」だった中畑DeNA打線が3回無安打と沈黙した。打者10人で5奪三振、外野への飛球はわずか1と、完全に抑え込んだ。

 「課題もあったけど、今日は収穫の方が大きかった。この投球を忘れずにやっていきたい」

 これまでのイメージをがらりと変え、緩急を使った投球がさえた。1回先頭の啓二朗をカーブで遊直に打ち取った。直球はほとんどが130キロ台後半だったが、カーブとのスピード差で手を出させない。2ボールと不利なカウントからもカーブで空振りを奪った。カーブが有効に決まった好投に、大隣自身も大満足だった。

 「自分の今までのスタイルと違う自分が作れたのは納得できる。カーブもいい感じに抜けていたし思い描いたカーブを投げられた」

 実は入団当時からカーブ習得に取り組んできた。これまでは、最大の武器である直球の走りが悪ければ大崩れ。好不調の波が激しかった。今年はカーブが自分のものになり、直球がより生きるようになった。

 高山投手コーチは「真っすぐはいいものを持っているけど、真っすぐがいっていないときに緩急があれば逃げられるから」と説明する。今年のキャンプではフォーム修正にも取り組み、軸足の左足に乗った体重を、さらに踏み出した右足に乗せることで球に力を伝わりやすくした。

 フォームが完全でなかった2月中旬の紅白戦では3回5失点と崩れた。当時は「全く考えていない」と怒りを見せた秋山監督も、この日の投球に「意識してやってるね。変化球に真っすぐを織り交ぜてよかったんじゃない。このまま続ければいい」と合格点を与えた。

 「カーブは自分の生命線になると思う。引き出しを増やして投球スタイルが増えれば波もなくなると思う」

 オフに結婚し、養う家族もできた。「守る人ができたのは大きいです。今年は家庭もローテーションも守っていきます」。和田、杉内、ホールトンが移籍したホークスの先発スタッフ。4年ぶり2ケタ勝利を目指し、大隣はあらためて決意表明した。【前田泰子】