<東日本大震災復興支援試合:日本代表9-2台湾代表>◇10日◇東京ドーム

 斎藤佑樹投手(23=日本ハム)は上々の侍デビュー戦となった。6回から4番手でマウンドに上がり1回1安打無失点。二塁打は許したが、2死三塁から4人目の打者を空振り三振に仕留めた。春季キャンプ中に行われた練習試合、オープン戦も含めて、今年5試合目にして初めての無失点。「ここ最近になく良かった。特にアウトローの真っすぐですね。この試合がいいきっかけになったと言えるシーズンにしたい」。日の丸を背負って投げた13球から、上昇のヒントをつかんだようだ。

 今回の代表入りには、多少の葛藤があった。「自分が選ばれたのには、いろいろな理由があると思う」と、こぼしたこともある。「もっともっと力をつけて、本当の実力で日本代表に選ばれたい。世界と戦うとなった時に、本当に自分の力が必要とされるのか?

 ということです」。日本代表にふさわしい投手になるという決意を、心に刻んだ1日となった。