<オープン戦:阪神2-2巨人>◇11日◇甲子園

 ♪さらば~、控えよ~

 旅立~つ位置は、2番センター、ヤマ~ト!

 キャンプ中の実戦から打撃好調だった阪神大和内野手(24)の開幕スタメンが現実味を帯びてきた。巨人戦もマルチ安打に犠打、進塁打と2番の役割をきっちりこなした。もともとの守備力を強みに転向したセンターも問題なし。7年目の春が、もうすぐそこにある。

 グッと左肩を入れ、鋭い眼光でマウンド上をにらみつけた。右前に、中前にライナーを弾ませる。進化を遂げた大和が、中堅争いで大きくリードを取った。

 大和

 いいタイミングで、いい当たりで打てて良かった。片岡さん(打撃コーチ)からも逆方向に、と言われていたので。

 「伝統の一戦」に2番中堅で先発。初回1死からゴンザレスのファーストストライクをたたき、甘い141キロ直球を右前に運ぶ。4回は先頭で中前打を放ち、4番ブラゼルの左前適時打で生還。5回はセーフティー気味の一塁前犠打を決め、9回1死二塁では追い込まれてから一ゴロで走者を進塁させた。充実感が漂う。

 大和

 バントは1球で決められて良かった。(9回は)追い込まれたら最低、進塁打と考えていた。

 本職の遊撃、二塁ではなく、挑戦したての中堅でレギュラーを目指す立場。「内野で」なんて、ぜいたくを言うつもりは毛頭ない。出番を求め、常にがむしゃらだ。10カ月前の苦しい現実を思えば、応援してくれる人たちの顔を思えば…。熱い魂がよみがえる。

 1軍に定着しつつあった昨年5月、調整出場した2軍戦で左肩亜脱臼を負った。3カ月近いリハビリ。ナイター中継を見る度に気がめいっていたころ、鳴尾浜であるファンたちから温かいプレゼントをもらった。

 大和

 本当に感激して…。頑張らないわけにはいかないんです。

 1つは50人近くのメッセージが書き込まれた寄せ書き。大和の似顔絵が描かれ、「頑張れ大和!

 早く戻って来い!」と刻まれていた。さらに約2000羽の折り鶴が使われ、黄色と黒色の縦じまの中に青色と赤色で「大和」の文字が埋まったモノも贈られた。今も兵庫・西宮市内の自宅に飾り、パワーをもらって出勤中。元気の源がある。

 この日は2度の中堅守備機会を難なくこなし、マルチ安打。キャンプからの実戦成績は41打数16安打、打率3割9分まで上昇した。

 大和

 守備も無難にできて、打撃も順調。これを継続していきたい。

 和田監督は「決まりじゃないが、ひょっとするとセンターで行ける、というものを見せてくれている」と評価。開幕中堅スタメンを、はっきり視界に捉えている。【佐井陽介】