<ヤクルト0-6広島>◇6日◇神宮
投げても、打っても、マエケンだ!
広島前田健太投手(24)がリーグトップタイの4勝目を挙げ、チームの連敗を3で止めた。7回を投げて3安打無失点。5回に今季初安打で出塁して先制のホームを踏み、6回には2点適時二塁打を放ち、ヤクルト先発館山を自分のバットでKOした。ヤクルト戦勝利は10年9月30日以来。2日前、宮本の2000安打で沸いた神宮が「マエケン・ワンマンショー」の場と化した。
先輩に見せつけた。前田健は、PL学園時代のように投げて、打ってチームの連敗を止めた。7回3安打無失点の好投も加え、バットでも輝きを放った。1点リードの6回1死二、三塁。5球続いた館山のフォークを引っ張った。2000安打を達成した名手宮本のグラブでも届かない、三塁線を破る2点適時二塁打となった。
「打席に入れば1人の打者として、ランナーをかえそうと思っている」。5回にも先制点につながる中前打を放ち、3打数2安打2打点。「2回続けて一緒のチームに打たれるわけにいかない」。前回対戦の4月30日は6回7安打4失点で黒星を喫し、ヤクルト戦は10年9月30日以来の勝利。借りを投打で倍返しにした。
伝統は脈々と受け継がれている。4日、先輩のヤクルト宮本が偉業を達成すると約束通り花束を渡した。先輩のひと言ひと言が、プロで生きる糧になっている。状態が悪いときに対戦すれば、本音をぶつけられる。「他の人はすぐ良くなるとか言っていても、宮本さんは『悪い』と言ってくださる」。
1軍に定着した2年目には、身だしなみについて諭された。ただ、個人的に食事に誘われることはない。プロとして一線を画しながら、厳しさの中に優しさがあふれている。
「5月はこいのぼりの季節です。苦しい戦いが続いていますが、カープは必ず心を1つに上がっていきます」
エースとなった右腕は、堂々と再浮上を誓った。先輩の背中を追いかけチーム、そして球界を背負っていく。【鎌田真一郎】




