<ウエスタン・リーグ:中日2-3ソフトバンク>◇10日◇ナゴヤドーム
守道竜よ、前を向け!
首位を走る中日が、1点リードの8回に浅尾拓也投手(27)が逆転打を浴びるまさかの敗戦。ショックは大きいが、その数時間前にはドラ1ルーキー高橋周平内野手(18)がウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦で“プロ1号”をかっ飛ばしていた。まだ貯金は「8」。期待の若竜がまぶしい光を放ち、チームに勢いを与えていく。
ナゴヤドームにため息が充満した。1点リードの8回1死満塁。浅尾が投じた2球目の内角球をヤクルト福地がさばいた。打球はふわりと上がり右翼フェンスにドスン。走者が1人、2人と本塁ベースを通過した。「申し訳ないです。抑えられなかった自分が悪いです…」。ぼうぜん自失のセットアッパーは責任を一身に背負った。
絶対的セットアッパーが逆転を許すという負け方。昨季79試合で5失点だった右腕が、今季は19試合目に早くも5失点目を記録してしまった。その事実は変わることはない。だが、浅尾だってこんな時もある。うつむいていても仕方がない。
ショッキングな敗戦の数時間前、ファンの胸を躍らせる明るい材料が生まれていた。ドラフト1位高橋周がナゴヤドームで行われたウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦に7番三塁で先発出場。先頭の7回に大場のスライダーを右中間席に運んだ。2軍戦とはいえ、公式戦でようやく飛び出した“プロ1号”。恥ずかしそうに笑った。
高橋周
1軍、2軍というのは関係ないです。何も考えずにいった。まずは自分のバッティングができたということが良かった。
ナゴヤ球場→岐阜→ナゴヤドーム2軍戦、そしてこの日のナイター。前日9日から昼は2軍、夜は1軍と2日連続で親子ゲームと体はフラフラ。睡眠時間は「4時間くらい」という状況でメモリアルアーチを放って見せた背番号31は、関係者からホームランボールを受け取り「まだプロ1号じゃないですよ」と照れ笑いだった。
夜の1軍戦ではチャンスがなかったが、今後も代打でのコールを待つ。まだ1軍で安打もないが、2軍戦とはいえ本拠地での1号は希望が満ちている。日々、ハイレベルな先輩たちを間近で見て急成長を遂げている18歳。連日、試合が終わってからも居残りで打撃練習を繰り返す。将来の竜を担うスラッガーにとっては大きな1歩となった。【桝井聡】



