2度寝は禁止だ、博多でも突っ走れ~。23日に11安打8得点でようやく交流戦初勝利。連敗を5で止めた和田阪神が福岡移動前の甲子園練習で「アメリカンノック」を導入した。不振だったマートンが目覚めるきっかけとなった練習に、クレイグ・ブラゼル内野手(32)、鳥谷敬内野手(30)ら主力がこぞって参加。昨年は2試合18イニングで無得点だった福岡ヤフードームも、マートン方式で打ち破るぞ。

 95キロの巨体が、甲子園の外野芝生を走った。ブラゼルが若手野手とともに、アメリカンノックに参加した。両翼のポール間を往復しながら、山脇コーチらが放った打球を追いかけた。ハードな練習メニューにも「ダイジョウブ。リラックスできたよ」と笑顔で引き揚げた。山脇コーチは「体のキレを出すためにな」と意図を説明した。

 なにせ験がいい練習だ。前日23日オリックス戦の試合前練習で、若手だけでなく、新井、鳥谷、マートンが取り組んだアメリカンノック。すると不振を極めていたマートンが3回に20打席ぶりにHランプをともし、その後も2打席連続適時打を放った。長いトンネルから抜け出し、交流戦初星を引き寄せた。まさに「幸せのアメリカンノック」。マートンお目覚め効果にあやかって、今日25日からのソフトバンク2連戦でも白星をつかみたい。

 福岡ヤフードームは1年前に2試合連続完封負けを喫した“鬼門”。だが、今年は杉内、ホールトンが巨人に移籍し、守護神馬原が手術で離脱。馬原に代わる守護神として期待されたファルケンボーグも右肩の張りで登録抹消中と相手投手陣の顔ぶれは違う。

 ブラゼルだけでなく、鳥谷、大和、柴田らも連日のノックで汗を流した。交流戦初星の勢いそのままで博多に乗り込む決意のようだった。「アメリカン1号」のマートンは「去年優勝したチームなので何とか倒したいね。抑えが出るとか出ないとかそういう状況を作らない試合にしたい。中継ぎピッチャーが不足している状況なら、早い回に点を取っていきたい」と闘志をたぎらせた。

 片岡打撃コーチは「ちょっと変わることはあると思うけど。昨日は機能したね。ポイントは1、2番とマートン。マートンの状態次第では、1番もある。明日また、監督といろいろ、一番いいのを考える」とソフトバンク戦の打順について話した。基本は5連敗の泥沼を脱した23日オーダーになりそう。連日の「走れ走れノック」で流れをつなぎ、鬼門でタカをたたく。【岡本亜貴子】

 ◆アメリカンノック

 野手が外野のポール間をダッシュで往復しながら、進行方向に放たれる打球を捕球する練習。下半身や精神面の強化目的で行われる。「米国のように広い空間を使った練習」が語源という説がある。