<ソフトバンク0-5阪神>◇25日◇福岡ヤフードーム

 お待たせ1号!

 こんなヒットパレードが見たかった。阪神マット・マートン外野手(30)が4回に先制適時打。7回には今季1号ソロをガツン!

 23日のオリックス戦から5打席連続安打の乱れ打ち!

 2戦連続猛打賞を決めた。助っ人の完全復活ショーで猛虎は連勝。勢いそのまま、突っ走れ!

 左足を上げ、右足にパワーをためる。全身の力を腰のねじれとともに、一気に放出する。完璧だった。マートンの強烈打球は短い滞空時間でバックスクリーン左に着弾。チーム44試合目、自身166打席目での今季1号は完全復活の号砲だ。「ヒサシブリネ、ヒサシブリ!

 アリガト~!」と日本語で冗談めかした。

 マートン

 キャンプでもオープン戦でもホームランが出ていなかった。これが今年、最後のホームランになるかもね(笑い)

 ジョークもキレキレだ。2回に中前打を放ち、4回2死二塁では先制の中前適時打。1点リードの7回1死、大隣の低め134キロ直球を中越えソロ。19打席連続無安打を乗り越え、前戦23日オリックス戦は3安打2打点。28試合ぶりの猛打賞でチームの6連敗を阻止したと思えば、今度は前戦から5打席連続安打&2戦連続の猛打賞だ。

 左太もも裏肉離れで開幕から出遅れたシーズン。まだ決して万全とは言えない。実は5月上旬の時点で、右足親指の付け根付近にはグルグルとテーピングが巻かれていた。3月に痛めた古傷だが「ダイジョーブ!」と弱音は吐かない。

 来日3年目の今季「新兵器」を導入した。4月中旬、ファイテン社製で数十万円相当の高級マットレスを購入。しかも特注品だ。185センチ、99キロの体重を支えられるように、通常30センチ前後の分厚さだったマットレスを35センチに改良してもらったという。「サイズも大きいんだ。睡眠は重要だから。よく眠れるよ」。万全の準備を整えてもらっただけに結果で応えたかった。

 絶不調の原因は技術面ではない。広いストライクゾーンに悩んでいた。だが、ようやく吹っ切れたようだ。この日の練習では珍しく二塁でノックを受け、ブラゼルと仲良くゴロをさばいた。1発後はベンチ前で浅井と胸の前で刀を切るようなポーズ。「練習中に遊びでサムライのまねをしていてね」。心のモヤモヤさえ取れれば、シーズン最多安打の日本記録保持者に大きなスキは見当たらない。

 適時打は外角低めチェンジアップを巧みにミート。和田監督も「マートンはああやって打っていたんだよな。(1発は)今年一番の当たりじゃないかな」とホッと胸をなで下ろした。もう、完全復活と表現してもいいだろう。【佐井陽介】