<巨人6-3阪神>6日◇東京ドーム

 巨人先発沢村拓一投手(24)が、苦しみながら6勝目を挙げた。中盤から逆球の割合が増え、4回以降は毎回先頭打者の出塁を許した。7回1死満塁で、鳥谷に押し出し四球を与え2失点目。新井貴を3球三振に抑え降板すると、グラブをベンチにたたきつけて悔しがった。「阿部さんから『僅差の点数だと思って投げてこい』と言われましたが、自分のリズムで投げることが出来ませんでした」とコメントした。

 球数はかさんで、6回2/3で123球。新井貴を仕留めた最後のアウトロー、144キロはさすがだったが、山口の救援を仰いでしまった。6月末の広島遠征で、杉内、内海、山口らと会食し、会話の中で悟った。「自分は、実力で3人に全く及ばない。実力以上は出せないし、何も考えず向かっていこうと。中継ぎの方は皆さん疲れている。7回どころじゃない。もっと投げたかった。次回までにしっかり修正して臨みたい」と沢村。原監督は「(7回)2死でバトンを渡したことに価値がある。粘り強く投げましたが、やはり制球力。本来の出来からすると、まだできますね」と、能力を認めるからこその注文を出した。