<ソフトバンク6-11楽天>◇30日◇ヤフオクドーム

 歴代OBも、さぞ寂しい気分になっただろう。ソフトバンクは先発帆足和幸投手(34)が7失点で7敗目。今季2度目の2回途中KOと試合を壊した。田中には10年から8連敗。上位との勝負の6連戦はこれで1勝3敗。秋山幸二監督(51)も厳しい顔を崩さない。

 「マー君との勝負でスタートから(大量失点)ではきついな。先発ピッチャーが2回持たないのは困ったもんだ。中継ぎに負担が来る。気持ちの問題じゃないか。ブルペンではいいと聞いてるから」

 田中と今季2度目の投げ合い。6回途中5失点KOされた3週間前のリベンジを期したが、責任を背負いすぎたのか腕が振れない。1回は3連打などで3点を献上。2回には連続押し出しなど独り相撲。チーム11失点は今季3度目のワーストタイだった。

 パ6球団企画「レジェンド・シリーズ」の一環で、南海最終年の復刻ユニホームを着用した。試合前には球団75周年記念企画としてファン投票による歴代ベストナイン「LEGEND

 HAWKS」を発表。選出された名選手によるセレモニーがあった。今日31日に始球式を行う野村克也氏も来場。偉大な先人たちに、先発左腕は何一ついいところを見せられず。試合後に2軍降格が決まった。

 ただ指揮官は打線に収穫を見いだした。5回で南海時代の選手応援歌が終わり、反撃が始まった。6回からの4イニングで11安打。田中からも3点をもぎ取った。「点差が離れても粘り強く集中して打席に立っていた。こういう気持ちがあれば、まだまだこれから」。残りは30試合。ファイティングポーズをやめるつもりはない。【大池和幸】