広島松田元オーナー(62)が仕事納めの27日に、来季の「貯金指令」を出した。今季は16年ぶりのAクラス入りを果たし、クライマックスシリーズに初めて出場。丸や菊池といった若手の台頭もあり、3位からのステップアップが見込める。

 「コンスタントにAクラスにいないと、優勝は狙えない。開幕ダッシュだな。4、5月に貯金10ぐらいの気持ちでやらないと」

 最終成績は69勝72敗の借金3。この数字では優勝争いに絡めない。松田オーナーは現場に開幕ダッシュの成功を求めた。

 先発陣からは大竹が巨人にFA移籍したが、ドラフトで大瀬良&九里の即戦力右腕を獲得。投手を中心とした守備力は、向上の余地がある。「打線がしっかりやらないと、投手が楽にならない。打線の底上げだと思う」。故障から不振に陥った栗原の完全復活を願った。「今年はAクラスに入る苦しさを知ったと思う。(来年は)5割の世界。プラスになった時にどれぐらい踏ん張れるか」。まずはAクラスの足場固めに励み、91年以来遠ざかるリーグ制覇を見据える。【田口真一郎】