<ヤクルト3-4中日>◇25日◇神宮

 「オオアラ」から「アラオオ」への打線組み替えもはまった。中日は、24試合目で初めて1番荒木、2番大島の入れ替えを敢行。2年ぶりに結成の新1、2番が1回に好機をつくった。四球の荒木雅博内野手(36)を大島洋平外野手(28)が送り、3番エクトル・ルナ内野手(34)がバックスクリーンへ4号2ラン。わずか12球の先制劇で、波に乗った。

 谷繁兼任監督は「刺激と言うか少しずつ動かしながら、いろんなものを出していかないと。マンネリなところを少しつつくイメージかな」とにんまり説明した。荒木は好調キープだが大島は落とし気味。大島は対右腕に打率3割5分5厘ながら、左は2割4分2厘。状態に相性も考慮した新1、2番からルナへのつなぎは2度も機能した。

 「今日は朝倉を勝たせたかったので」と荒木が代弁したナインの思いも後押しした。1点差に迫られた5回は2死から荒木が三塁打。大島が左前適時打でかえすと二盗に成功。ルナが適時打で大島を迎え入れた。4得点すべてが新打線の産物。「僕は出た打順で頑張るだけ。朝倉さんが勝ててよかった」と大島。どの顔も朝倉に白星を届けた喜びでいっぱいだった。【松井清員】