武骨な左腕らしい決断だ。巨人高木京介投手(25)が、石川・河北郡の会社員・州崎(すさき)招義さんの長女・友希子さん(24=家事手伝い)と結婚することが8日、分かった。年内に婚姻届を提出し、身内での披露宴も行う。生涯の伴侶は、星稜高時代の同級生。今まで通りの二人三脚で飛躍の4年目にする。

 巨人きっての好漢・高木京が結婚する。原監督はじめチーム関係者、お世話になった方々へのあいさつを済ませ「絶対、幸せにしないといけません。シーズン終盤から状態はいい。キャンプ、オフでレベルアップして、来年に臨みたいと思います」と引き締まった。

 星稜高時代の同級生と純愛を貫いた。当時は意識する間柄じゃなかった。自身は国学院大に進み、友希子さんは短大を卒業後、地元石川で就職した。慎重な男らしく、月日を経て、徐々に連絡を取り合う頻度が増えていった。大学4年の冬に交際がスタート。ドラフト4位で巨人の門をたたいた時期と重なった。

 1年目のキャンプは2軍スタート。鍛錬の支えは2人で撮ったプリクラの写真だった。12年2月の当時はスマートフォン普及の夜明け前。ガラケーの裏に貼って、いつでも見えるようにした。「僕がずっと気になっていまして。つい最近、付き合うようになったんです」と少し照れて写真に目を落とし、続けた。

 高木京

 プロの世界って、3年頑張って、やっとスタートラインに立てると思うんです。1年やっても意味がない。しかも僕は4位で入った。3年間、死にもの狂いでやってみます。やってみて、どうなるかだと思うんです。

 ガムシャラの3年間。新人の連続無失点記録を樹立し、背番号の数字を軽くし、故障や不調の怖さも知った。たくましくなって友希子さんを迎え、4年目に臨む。描いていた本当のスタートラインに2人で立つ。

 ◆高木京介(たかぎ・きょうすけ)1989年(平元)9月5日、石川県出身。星稜3年の07年夏に甲子園出場。国学院大を経て11年ドラフト4位で巨人入団。1年目から中継ぎで活躍し、29試合連続無失点の球団記録を樹立。通算106試合で5勝1セーブ、防御率3・35。182センチ、84キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2300万円。