ゴールデングラブの後輩から、外野守備を盗む。楽天松井稼頭央内野手(39)が29日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、現状維持の年俸1億6000万円(推定)の2年契約でサイン。不惑を迎える来年に向けて「外野手登録でお願いしますと言いました。緊急で内野手がいなくなったら守りますけど、外野一本。覚悟を持って勝負したい」と決意を口にした。

 外野手として定位置をつかむため、準備を進めている。12月には日本ハム陽岱鋼と合同自主トレを行う予定だ。今季は遊撃から三塁となった後、8月21日に左翼へとコンバート。慣れない守備に苦戦したが、「盗めるところは盗み、自分の見えないところは聞きたい」と3年連続ゴールデングラブ受賞の陽から教えを受ける。8月には日米通算2500安打を達成し、国内通算2000本安打まで残り80本。「外野守備は走ることも投げることも体を大きく使う。打撃の方にも生きてほしい」と来季中の達成を目指す。

 来年10月で40歳だが、2年契約を提示された。今季は2度目の国内FA権を獲得したが、安部井チーム統括本部長は「2年は絶対にチームに必要だという思い。若い選手に負けてない」と期待を寄せた。プロ22年目へ、キャプテンがさらなる飛躍を果たす。【島根純】