『桑田の教え×東大生の頭脳=勝利』。東大野球部特別コーチに就任した元パイレーツ桑田真澄氏(44)が27日、都内の同校グラウンドで初の指導を行った。実技、座学を含めて午前9時から約4時間半。投手陣を中心に「常識を疑え」と論理的に指導し、今後も自らの経験をすべて伝えると宣言した。報道陣はヒラリー・クリントン米国務長官が09年に東大で講演した際を超える70人以上が集結。30季連続最下位、リーグ戦46連敗中からの脱却へ、赤門軍団に桑田“教授”が「勝利の方程式」を教える。
「公式を知らないと問題は解けないのと一緒。打者を抑える方法を知らないだけ」。午後1時から選手たちを教室に集め、桑田氏は1時間半講義を行った。防御率7点台&四死球1試合平均7個という投手陣の赤点を解消するための“方程式”を解くためだ。
◆条件(1)『常識を疑え』
一般的に投手は体重移動をしっかりするため、プレートに真っすぐ立つことが重要と教えられる。しかし沢村栄治、金田正一、伝説の黒人投手サチェル・ペイジ、ダルビッシュらの投球フォームを写真で提示し、いかに自らにあった投げ方をしているかを説いた。右肩を下げず地面と平行に投げろと教わってきた選手には斜めになっても体全体で投げろと指導した。
◆条件(2)『東大は日本一考える集団である』
巨人、パイレーツで活躍した桑田氏は「野球は体力と技術だけの勝負ではない」とする。想像力や考えることが重要であり、合理的な練習で自らの成績を伸ばした。体格的に劣っていても、1球1球考え抜けば打者を打ち取れると断言。秀才集団の思考が強敵を倒すために必要となる。
◆条件(3)『よく遊びよく学べ』
野球も勉強も遊びもすべてバランス良くやることが、野球のためになる。スポーツは楽しむものとし、のびのびやることが投手陣がマウンドでの精神を落ち着かせると分析する。
言葉だけでなく実技でも「解」を示した。約1時間半バットを振り続け、選手へ924本のノック。マウンドにも上がり79球投球を見せた。
方程式を解くための条件が分かり、勉強熱心なチームのモチベーションは上がる一方だ。関正嗣投手(1年)は「10人いれば10人違った。常識にとらわれず身体にあった投げ方をしたい」と話す。浜田一志監督(48)は「切り口が斬新で一冊の論文になるレベル。学位論文級の研究の深さだった」と成績向上を確信している。さらば赤点。勝利の喜びを知るため、猛勉強の日々が始まる。【島根純】<桑田氏の初日動向>▽8時55分
グラウンド入り▽9時
選手集合・あいさつ▽9時5分
ウオーミングアップ開始▽9時30分
ウオーミングアップ終了▽9時40分
キャッチボール開始▽9時50分
バット手にノック開始▽11時17分
ノック終了▽11時20分
自らがノックを受ける▽11時33分
歓声の中ノック終了▽11時40分
マウンドで投球実演▽11時57分
投球実演終了▽12時
休憩▽13時
座学授業▽14時半
座学終了



