<北海道6大学野球:東農大北海道1-0函館大>◇優勝決定戦◇23日◇苫小牧市営緑ケ丘

 東農大北海道が延長16回、4時間6分の激闘を制し函館大を下し、3季連続23度目のリーグ優勝を果たした。16回裏2死一塁、6番丹野貴章三塁手(3年=神奈川・武相)が左翼線にサヨナラの適時二塁打を放ち勝負を決めた。「ピッチャー陣が0点にずっと抑えてくれていて、絶対自分が決めるという気持ちで打席に入った。ほっとした」。11安打を浴びながら無失点でしのいだ投手陣を援護し、笑みがこぼれた。

 神宮で味わった悔しさをぶつけた。4月の沖縄キャンプ中に左膝を故障。1年春からベンチ入りしていたが、今春は外れた。6月の全日本大学選手権はスタンド席からの応援。「中でプレーできないのが、こんなに悔しいことなのか」。大会後、約2カ月ぶりに練習に参加。4年生がほぼ全員引退し「自分が引っ張っていこう」と決意した。

 「もっと上を目指している。満足しちゃいけない。目標は全国制覇」。明治神宮大会北海道地区代表決定戦(10月2日~、札幌円山)では2年連続で道都大(札幌学生)と切符を争う。昨年は代表権を勝ち取ることができなかった。「去年負けてるんで、そのリベンジは絶対したい」と丹野。苦しい戦いでもぎとった挑戦権。無駄にはしない。【保坂果那】