モンゴル・ウランバートルに、初めて本物の土俵が完成する。ウランバートル市は宮崎・都城市と99年に友好交流都市を締結して以来、さまざまな国際交流を行ってきた。今月下旬に都城市の池田宜永市長がウランバートル市を表敬訪問する時期に合わせ「ウランバートルに土俵を贈る会」が発足。白鵬が会長を務めるモンゴル相撲連盟に贈られることになった。

 同会の杉村秀之会長は「横綱の名に恥じないように作りたい」と胸を張るが、簡単にはいかなそうだ。年平均降水量が東京の4分の1以下で、1年を通して乾燥しているため土に粘り気がなく、土俵の形を作るのが難しい。建設会社の取締役代表も務める杉村会長は「セメントを混ぜてやっていく」と対策を練っている。やぐらもヒノキを使用したいが、乾燥で縮む可能性があるため代用品も検討中。モンゴルに適した土俵を考えている。

 7月の下旬に完成予定で白鵬は「白鵬杯の予選とか、レスリングのマットの上でやっているわんぱく相撲がそこでやれたらいいね」と胸を躍らせた。日本とモンゴルに、また1つ新しいかけ橋ができた。【佐々木隆史】