29日の試合で国際ボクシング連盟(IBF)ライトフライ級王者となって日本選手3人目の世界3階級制覇を達成したばかりの八重樫東(32=大橋)が、テレビ中継にゲスト出演した。壮絶な打ち合いで腫れた自身の左目について「痛いです」と笑った後「今日、昼ご飯を食べているときに目がちょっと見えるようになった。快方に向かっています」と笑顔で話した。

 2度目の防衛を果たした田口良一(29=ワタナベ)について「序盤は硬さがあったのか、足が動いていなかったが、中盤からリズムを取り戻して修正したのはさすが」とたたえたが、統一戦についてはこれまで通り、否定的だった。

 「僕と田口くんがやるより、もっと面白いカードがありますよ。それを探していきましょう」。苦笑いで話題をそらしながら「田口くんが嫌とかではなくて、めぐり合わせ。タイミングが合えばやりますし。そのうちじゃないですかね」と話すにとどまった。

 また、拓大の先輩に当たる内山高志(36=ワタナベ)の圧巻のTKO劇には「言葉がありません。内山先輩はこうでなくちゃ」と驚嘆。試合後、中継の合間にはゲスト席からスマートフォンで写真を撮るなどファン目線だった。「常に僕の前を走り続けている大きな先輩。こういう姿を見せられると、自分なんてまだまだだなと思う。いつも偉大な先輩でいてくれる」と尊敬のまなざしを送った。

 内山が海外での試合開催を熱望している話についても「どんな試合をするか、個人的に見てみたい。僕たちの想像を超えていく人間だと思っている」とワクワクしていた。