王者高山勝成(32=仲里)が無念の1-2負傷判定負けで、3度目の防衛に失敗した。

 同級8位ホセ・アルグメド(27=メキシコ)と戦い、両上まぶたをカット、9回終了後、流血によってドクターストップがかかった。具志堅用高、長谷川穂積に並ぶ日本人歴代最多の世界戦15戦目を勝利で飾れなかった。

 頭から突っ込み、大振りのパンチを打ってくる変則スタイルの相手に対し、2回に左目をカット。8回には右目も切った。ともに偶然のバッティングによるものだった。

 高山は「目を切るのはいつもながらですけど、左目の腫れと出血が思いの外ひどくて…」とこぼした。変則スタイルに似たパートナーが見当たらないこともあり、初めてスパーリング・ゼロで臨んだ世界戦。「ホセ選手のパンチは大振りで、見えない角度から頭と一緒に飛んできた。(ノー・スパーの)影響はあったかもしれないけど、僕たちの決断ですし、そのことに悔いはない」と話した。