挑戦者の同級1位宮崎亮(28=井岡)は12回0-3判定で敗れ、2階級制覇に失敗した。王者田口良一(29=ワタナベ)に十分な有効打を与えることができず、ジャッジ3人のポイントも109-119、111-117、112-116と差が開いた。

 田口に比べて身長で11・3センチ、リーチで13・5センチ劣る体格差を覆すことはできなかった。9回には相手のパンチで右まぶたを切り、最終12回には左まぶたからも出血した。攻めきれなかった内容に、宮崎は悔し涙を流し「実力を出せなかったのが、弱いということ。やりづらいというか、すべて自分のせいです。相手どうこうじゃない。自分にむかついてます」と話した。

 井岡一法会長は「久々の世界戦でスタミナを調整し過ぎた。前半から中盤にかけてペースを取りに行った方が良かったかな」と、慎重になった序盤を悔やんだ。

 「この一戦に進退をかけている」と、決死の覚悟で挑んだ3年ぶりの世界戦。敗れた宮崎は今後について「何もまだ考えてないですけど、反省して考えます」と話した。