王者竹中良(31=三迫)が同級11位荒谷龍人(29=KG大和)の挑戦を4回KO勝利で退け、3度目の防衛に成功した。

 1回こそ「防御に回りすぎた」とジャブで被弾する場面もあったが、距離感をつかんだ2回以降はペースを掌握。「右が入れば倒す自信があった」と筋道を作ると、2回途中にフェイントを入れて荒谷のガードの真ん中に隙間を作らせ、そこに滑らかにワンツーを打ち込んだ。

 あごを打ち抜いて最初のダウンを奪うと、「狙ってました。いつもより距離感つかむのも早くて、これが20戦目なので、それもあるかな」と成長を実感しながら、以降はさらに冷静に。4回は「打ち終わりが狙い目」と見定めて、下からパンチをまとめて右で2度目のダウンに仕留めると、カウント中にタオルが投入された。

 危なげなく防衛を重ね、視線は世界へ向く。現在はWBC8位にランクインしており、「海外でも勝負をしていきたい」。昨年は米国キャンプなどにも送り出した三迫会長は、「海外にも慣れてきているので、上位ランカーなども視野に、チャンスがあれば勝負をかけたい」と見据えた。