WBA世界フライ級王者で5度目の防衛に成功した井岡一翔(28=井岡)が激闘から一夜明けた24日、大阪市内の同ジムで会見。今後のプランの1つに「日本人同士による統一戦」が浮上した。

 5月20日に行われるWBC世界フライ級タイトルマッチで、同級1位の比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)に挑戦する。比嘉が王座を獲得すれば…。井岡は「盛り上がるなら、そういう試合(比嘉との統一戦)をやっていくのにこしたことはないですね」と語った。

 比嘉の試合は映像で少ししか見たことがない。印象は「勢いのある若い選手」という程度。だが、20日の試合を「その時間に何もしていなければ(テレビ中継は)見ますよ」と注視していくことをにおわせた。

 23日の井岡-ノクノイ戦のテレビ平均視聴率は関東地区12・9%(瞬間最高18・7%)関西地区15・6%(同19・2%)を記録した。中継局のTBS関係者は「久々にいい数字です。でも、統一戦となれば(関東でも)平均15%は確実に超えるでしょうし、比嘉選手との日本人対決となれば…。もう大歓迎です」という。

 井岡は具志堅用高氏の「世界戦14勝」という日本記録に並んだばかり。比嘉はその具志堅氏の愛弟子。井岡は、WBC王者エルナンデスについては、11年にWBCミニマム級防衛戦で破っているため「興味がない」(井岡一法会長)という。比嘉が戴冠となれば、因縁&運命めいた統一戦プランが実現に向けて動き始めそうだ。