WBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が「聖地」ラスベガスで迎えた2度目の防衛戦で同級3位ロブ・ブラント(27=米国)に0-3の判定(110-118、109-119、109-119)で敗れ、昨年10月に戴冠した王座を失った。「よく研究されていた。実力不足です」と完敗を認めた。

初回から一気呵成(かせい)にジャブ、ストレートを集めて攻勢に出てきたブラントに出はなをくじかれた。右ストレートもかわされ、「相手が速かった」と得意のパターンに持ち込めない。4、5回にはワンツーから左ボディのパターンが出て、ぐらつかせる場面もあったが、追い込めず。互いに疲れが出た中盤を経て、終盤になっても右ストレートの打ち終わりにジャブを徹底して返される展開を変えられず、採点で大きな差がついた。

試合後には契約する米大手プロモーターのボブ・アラム氏が来春に日本での再戦を行いたい意向を示したが、村田は「再戦を要求するような内容ではなかった。それは僕の都合でものを言えることではない」「これだけ大きな舞台を作ってもらって、『はい、次は…』なんて気持ちにはなれない」「(今後については)すぐに答えが出るものじゃないので」と白紙とした。