今年からノア所属を離れてフリーになった井上雅央(41)が、古巣の全日本に12年ぶりに出場する。井上の全日本出場は、00年に全日本を離脱してノア旗揚げに参加して以来。4日の東京・後楽園大会で、かつての聖鬼軍の仲間である渕正信(58)とタッグを結成、曙(42)浜亮太(32)組と対戦する。

 井上と渕は29日、都内で会見。渕が「井上のパワーに期待している。ぜひ、曙を持ち上げて、浜をぶん投げてほしい」。井上の得意技は「かつぐぞ~」とアピールしてからのアルゼンチン式背骨折り。210キロの曙、205キロの浜を担ぎ上げるのは至難の業だが、昨年の世界タッグリーグで曙からフォールを奪った渕は「俺は邪魔しないから。身を清めて試合に臨むから頼んだぞ」と命令した。

 6日の愛知・豊橋、9日の長野・松本、11日の横浜大会にも出場する井上は「継続参戦できるように頑張る」と曙を担ぎ上げることに意欲。「全日本の選手は変わっても、名前は変わっていない。感慨深いですね」と話した。

 内田雅之社長も「曙選手を担いで勝てば、アジアタッグ、世界タッグへの挑戦、そして暮れの最強タッグ出場につながりますね」と期待した。