総合格闘技のDREAMなどを主戦場とする船木誠勝(40=ARMS)が、約10年8カ月ぶりにプロレス復帰する。全日本は10日、東京・後楽園ホールで行われた「武藤祭」で、8月30日の全日本両国大会(東京・両国国技館)で船木が武藤敬司と組み、新日本の蝶野正洋、鈴木みのる組と対戦することを発表した。船木は「24年ぶりに武藤さんとタッグを組むことになりました。やるからには足を引っ張らないように全力を尽くします」と話した。

 船木は中学卒業後の84年に新日本に入団。同期が武藤、蝶野、故橋本真也氏の闘魂3銃士だった。その後、新生UWF、藤原組を経て、行動をともにした鈴木らと93年にパンクラスを旗揚げ。全日本両国大会はタッグパートナー、対戦相手ともに船木にとっては因縁深い選手となる。「これ以上ないカード。鈴木とは5年くらい連絡していないが、変わってくれていた方が戦いやすい」とかつての盟友との対戦を思い描いた。

 98年12月に総合格闘技系に参戦。00年5月にヒクソン・グレイシーに敗れて引退を表明したが、07年12月31日、桜庭和志戦で現役復帰した。その桜庭戦前に、ある対談で武藤からプロレス参戦を打診されていた。「次に声がかかれば出るときだと。武藤さんのデビュー25周年になるので、ちょうどいいきっかけになった」と武藤との友情が参戦を決意させたことを明かした。「どこまでできるかわからないが、あと3カ月あるので、この一戦に集中したい」と闘志を燃やしていた。【塩谷正人】