WBC世界スーパーフェザー級王者の粟生隆寛(27=帝拳)が28日、人気映画のスポンサードを受けることが決まった。スティーブン・スピルバーグ総指揮のボクシング映画「リアル・スティール」のロゴがトランクスのベルト部分と左太ももの裏部分に入る。

 トランクスのロゴといえば、企業、飲食店の名前が定番で、映画のタイトルが入るのは極めて異例。発売元のウォルト・ディズニー・ジャパンの木村亮氏は「大会の名称が“ザ・リアル”と映画のタイトルに似ていること。映画に感動した粟生選手がメーンを務めることでスポンサードを決めました」と説明した。

 同映画では、近未来のロボットボクシング時代に、親子で世界王者を目指して高性能ロボットを養成していく。3歳から父広幸氏の指導のもとボクシングを始めた粟生は「映画を見て、自分と重なっていると思った。面白いです」と早くも「宣伝マン」としての自覚を口にした。

 この日は同級1位ターサク・ゴーキャットジム戦(4月6日、東京国際フォーラム)に向け都内ジムでスパーリングを公開。負ければ、映画のイメージも低下するだけに「全身全霊をかけて試合に臨みたい」と決意を表明した。

 ◆リアル・スティール

 高性能ロボットがボクシングをする近未来が舞台。ヒュー・ジャックマン演じる主人公の元ボクサーが、息子と二人三脚で高性能ロボットを育てあげ、親子の絆を築く物語。スティーブン・スピルバーグと「フォレスト・ガンプ」の監督を務めたロバート・ゼメキスが製作総指揮。元世界5階級制覇王者レナードがボクシングの技術指導を担当。ブルーレイ、DVD(3990円)は5月16日に発売される。