<プロボクシング:51キロ契約8回戦>◇6日◇東京・大田区総合体育館

 「絶対王者」WBC世界フライ級1位ローマン・ゴンサレス(26)が圧倒的な強さで、八重樫戦の準備を整えた。フィリピン同級8位プリシマに初回から強烈な左ボディーをたたき込む。2回には左フックでダウンを奪うと、3回1分20秒、連打からレフェリーストップによるTKO勝ちを収めた。

 3階級制覇の標的王者の八重樫東(31=大橋)から対戦を望まれていた。この日は八重樫を想定し、左中心のボクシングでKO勝利。「とにかく勝たないといけなかった。(八重樫)東選手と戦いたい」と、「前哨戦」のクリアに安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 39戦無敗で33KOとなった26歳の2階級王者だ。日本での世界戦となれば、09年7月の高山戦以来3度目になる。八重樫の勝利をリングサイドで見守ると、試合後はリングに上がって、次戦の健闘を誓い合った。「KOすることが夢」とその目は3階級制覇を確信していた。

 ◆ローマン・ゴンサレス

 1987年6月17日、ニカラグア・マナグア出身。WBA世界ミニマム級王者、元WBA世界ライトフライ級スーパー王者。1月にフライ級に転向し、3階級制覇を目指すため王座返上。帝拳ジム所属。愛称「ロマゴン」。