<プロボクシング:WBC世界フライ級王座統一戦12回戦>◇27日◇東京・有明コロシアム

 元WBC世界フライ級王者内藤大助(35=宮田)は、亀田興の敗戦にぼうぜんとした。リングサイドで観戦し、採点結果を聞いた内藤は口を真一文字にして、しばらく視線をリングから離せなかった。

 内藤

 う~ん。ポンサクレック選手ももちろん強いのは知っているけど、亀田選手がちょっと有利かと思ってたんでね。ちょっとびっくりしたなあ。

 09年11月29日に亀田興に判定負けし、6度目の防衛に失敗。リベンジを期して再起を発表したが、ターゲットが王座を失い、言葉が見つからない様子だった。

 しかし試合分析は冷静だった。「採点以上に(点差が)あったように見えたかな。ポンサクレック選手はよく研究してきたんじゃないかな。僕と亀田選手の試合を見たんでしょう。僕が(亀田に)リベンジするという気持ちを込めて、僕が見てたからかなあ」と苦笑いを浮かべた。

 一方で宮田ジムの宮田会長は、この試合の勝者であるポンサクレックに対し、宮田ジムが指名挑戦権を持っていると主張。「WBCからの指令です。3日前にレターが来た。内藤がやるのがいちばんいいのでしょうね」。内藤とポンサクレックの、5度目の対戦が現実味を帯びてきた。