昇進を預かる日本相撲協会の審判部は名古屋場所千秋楽の24日、愛知県体育館で臨時会議を開き、大関稀勢の里(30=田子ノ浦)の今場所での横綱昇進について、優勝した場合のみ、八角理事長(元横綱北勝海)に昇進を審議する臨時理事会の開催を要請することを決めた。たとえ優勝決定戦に進んでも、賜杯を逃した場合は見送る。

 二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)は「『優勝すれば』という話になった。優勝したら、理事長にお願いしに行く。決定戦で負けた場合は考えていません。今まで1回も優勝がない。優勝は一番でしょう」と話した。

 また、優勝を逃しても、千秋楽で勝って12勝すれば「来場所につながるんじゃないか。(求める)レベルは高いが…」と、綱とりの継続を示唆した。

 稀勢の里が優勝するには少なくとも千秋楽で7勝7敗の大関豪栄道(30=境川)に勝ち、さらに結びの一番で横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が敗れて優勝決定戦までもつれる必要がある。