今場所から千賀ノ浦部屋所属となった小結貴景勝(22)が、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)をはたき込みで破った。

立ち合いからひたすら突き続けた。途中でいなしながら、足を止めることなく土俵全体を使って動き続け、最後は左腕をがむしゃらに振って横綱をはわせた。

インタビュールームに行くと、鼻血を出しながら質問に答えた。支度部屋に戻ってきた後も鼻血は止まらなかったが、気にするそぶりはなく「力を出し切れればそれでいいと思った。白星につながってよかった。あの状況で出し切れたのでよかった。夢中でいきました」と話した。

10月に元貴乃花親方(元横綱)の日本相撲協会退退職により、所属先が千賀ノ浦部屋へと変わった。環境の何もかもが変わり、まだ約1カ月しかたっていないが「あんまり環境は意識しない。そういうことを考える余裕はない」ときっぱり。横綱撃破でこれ以上ないスタートを切ったが「これで14日間負けたら意味がない。15日間終わってみないと分からない」と気を引き締めた。