大相撲春場所(10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査が2日、大阪市内の病院で行われ、鳥取城北高の当真嗣斗(18=宮城野)ら40人が受検、全員が体格基準をクリアした。合格者は内臓検査の結果を待って、初日に発表される。

当真は183センチと背も高いが、体重は受検者40人中ダントツの211キロを記録した。小学校6年で少年相撲の白鵬杯で優勝して、白鵬に声をかけてもらってから、お相撲さん=白鵬の一念で、宮城野部屋入門を決めた18歳は「学校で200キロ以上量れる体重計がなくて、初めて自分の体重がわかった」と喜んだ。白鵬の“内弟子”は120キロで平幕の石浦、100キロの十両炎鵬が有名だが、体重だけは2人分に迫る勢いだ。

小学校入学時で80キロ、小4で120キロ、中学入学時で150キロ。体重を量れた最後が昨年5月の195キロだった。何を食べたら、そうなるのか? 「お父さんが居酒屋をやっていて、中学まで稽古が終わると店に行って。一番好きなのはゴーヤチャンプルーなんですけど、お客さんも“これ食べて”と料理をくれるし…」。沖縄・那覇市の実家「イカリ亭」で父嗣有さんの手料理をしこたま食べ、牛乳を1日4リットル飲んだ。当真は「そしたら、こうなっちゃいました」と笑った。

ただし、角界は体重だけで通用するほど甘くない。最初の出会いで「大きいね」と言ってくれた白鵬に今は「まず、やせなさい」と言われている。「今のままじゃケガしてしまう。160、170キロぐらいまで絞って、それからまた稽古で体を大きくしたいです」。現在は“牛乳断ち”し、ご飯1杯とちゃんこを2~3杯で我慢する。規格外の白鵬の“内弟子”は、ダイエットからスタートする。