4度目のかど番で臨んでいる大関貴景勝(25=常盤山)が、元気なく2連敗。立ち合いの当たりも弱さを感じさせ、上体を起こされると、たまらず引いてしまった。これが墓穴を掘る結果となり、相手を呼び込み残る余力もなく押し出された。

この一番に、報道陣の電話取材に応じた協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「霧馬山の変化とか警戒しすぎじゃないか」と心境をくんだ。同じ押し相撲の経験者として「そこが難しいところ。勝ちたいと思うと(相手を)見て行ってしまう。勝ちたいから、すぐ引いてしまう」と、立ち合いが十分でない押し相撲は、その後のリズムも乱す流れを解説した。

打開するには「開き直って行くしかない。変化されて負けたら仕方ないと。こういう中途半端はいけない」と心の持ちようを説いた。7月の名古屋場所で首を痛め途中休場。その影響が響いているようだが「気持ちで行くしかない。怖がっていては話にならないし、怖いと思ったらやめるしかない。(押し相撲は)ぶちかましてなんぼだから」と強気な姿勢を保つ重要さを力説。3日目は先場所、首を痛めた小結逸ノ城が相手だが「大きい相手を一発で持っていけば“やれば出来る”と思うようになる。自信を持っていい相撲をとること」と期待した。