日本相撲協会は25日、大相撲夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。春場所で初優勝を飾った関脇若隆景(27=荒汐)が、オンラインで会見に臨んだ。

新関脇だった春場所で12勝3敗。優勝決定戦で大関経験者の高安をやぶり、初優勝を飾った。夏場所はさらに上の地位、大関どりへ足固めの場所となる。

会見では冷静に「気持ちの変化は特に大きなことはない。いつも通りしっかり準備して今場所に臨みたい」と話した。

先場所の相撲を見返すことは「ありました」と話し、「下からの攻めが多く出ていた。自分の理想に近い相撲が多かった。そこがよかったと思う」と振り返った。

130キロと幕内では小柄な体を初優勝に導いたのが、左右おっつけを武器にした下からの攻め。会見でも「下から」のキーワードを連発した。夏場所に向けても、具体的な数字は掲げなかったが「いつも通り下からの攻め意識。下から下から前に出る相撲を取り組んでいる」と言った。

大関のイメージについては「やっぱり強いというイメージですかね。(大関どりの足固めは)自分は下からの攻めという相撲。それを大事に相撲をとりたい」と話す。優勝を経験したからこそ「1日一番の積み重ねが大事。先場所の経験生かしてやっていきたい」と力をこめた。

連合稽古には参加せず、部屋で稽古を積んでいる。「(状態の)調子いい、悪いはないですね。しっかり稽古していきたいですね」。ただただ愚直に、下から攻める相撲で大関の地位へ前進していく。