[ 2014年5月31日7時33分

 紙面から ]米国フロリダ州クリアウオーターの宿舎に到着した本田(撮影・狩俣裕三)

 日本代表が29日夜(日本時間30日)、W杯ブラジル大会(6月12日開幕)の直前合宿地、米フロリダ州クリアウオーター入りした。

 FW本田圭佑(27=ACミラン)が、臨戦モードで最終合宿地に入った。チャーター機からタンパ国際空港のターミナルに降り立つと、険しい表情のまま、ほとんど口を開かなかった。サングラスを外したのは、入国審査場で係員に求められた数秒間だけ。その後、荷物受け取り場所では選手とすら会話を交わすことなく、寄せ付けないオーラを漂わせた。

 空港内での取材に、本田は「アメリカでは、ちゃんと話をするから」とだけ答えた。壮行試合となった27日のキプロス戦後には「アメリカで-」と話しただけで、21日の帰国後は一切、取材には応じていない。日本協会は、米国合宿からW杯まで取材できる選手の人数に規制をかける方針。それでも本田は、公言するW杯優勝に向けて、合宿中に報道陣の前で所信表明をする考えを明らかにした。

 開幕まで、カウントダウンに入る。残りの期間は、コンディション調整と、決戦に向けた精神面のコントロールが大事になる。独特のオーラを放つことで周りの空気を引き締め、さらに自らの言葉で優勝への揺るぎない思いを説く。本田の目指す旅路は、最終章に入った。【益子浩一】