日本の守備陣に新たなオプションが誕生した。前半14分からDF冨安健洋(27=アヤックス)、板倉滉(29=アヤックス)、伊藤洋輝(27=Bミュンヘン)が3バックを結成。板倉が交代する後半28分まで、3人で安定感のある守備を披露した。高さのある攻撃への対応が重要なW杯に向け、高身長の3人が可能性を示した。
◇ ◇ ◇
“最強3バック”の誕生か。右から冨安、板倉、伊藤。前回大会を経験し、欧州トップクラブで活躍するDF3人が最終ラインに並び立った。前半14分、伊藤が吉田に代わってピッチへ。左センターバックで先発した板倉が中央にスライド。無失点勝利に貢献した。
ケガ明けの2人が順調な回復を示した。冨安は右ひざ負傷から2年ぶりに代表復帰。後半38分までプレーし、右足、ヘディングとシュートも放った。「フルでやろうと思えばやれる。まだやれる感覚で交代した」と充実感をにじませた。ただ森保監督からは「持っている最高のプレーからすればまだまだ上げていける」と注文を受けた。腰痛で約2カ月戦列を離れた板倉も「W杯前に試合をできたのはポジティブ」と喜んだ。
選手層の厚さも示した。昨年10月ブラジル戦では鈴木、谷口、渡辺で3-2で勝利。この日は異なる3人でも安定感のある守備を見せ、レベルの高い3バックを2組作れる計算が立った。板倉は「負けられない思いもあった」と明かしつつ「メンバーも代わって、出た選手がちゃんとパフォーマンスを出すのはW杯でも大事」と自信をにじませた。
“新3バック”ならではの特徴も示した。3人は23年9月9日の国際親善試合ドイツ戦でも、後半から3バックを組み4-1で勝利していた。3年前は冨安が中央だったが、この日は板倉に変更。チームでボランチを主戦場とする4番は、MF田中と並ぶほど高い位置を取り、ボール回しに参加。攻撃のリズムを作り出し、対人プレーに強い冨安、伊藤が左右を固めた。
高さ対策にも有効。板倉、伊藤は188センチ、冨安は187センチ。W杯メンバーのDF9人の中で身長が高い3人がそろった。W杯ではオランダの193センチDFファンダイクらと対戦し、セットプレー対策も鍵を握る。新たなオプションが日本に加わった。【飯岡大暉】


