[ 2014年6月8日12時45分

 紙面から ]<国際親善試合:日本4-3ザンビア>◇6日(日本時間7日)◇米フロリダ州タンパ

 日本代表DF長友佑都(27=インテルミラノ)は1点差勝利に険しい表情だった。競り勝ったザンビア戦、3失点したことを問題視。厳しい言葉を口にして警鐘を鳴らした。

 「別にネガティブにとらえているわけじゃないですけど今日みたいなサッカーしていたら初戦、コートジボワール戦は間違いなく勝てない。このままでは、気を引き締めないとW杯はひとつのお祭りで終わる」

 本田とともに「W杯優勝」を公言し、目指している。この日も攻め上がり得点を生み出そうと攻撃的にプレーした。前日5日の公式練習では右ふくらはぎの張りを訴え別メニューだった。ザンビア戦出場は微妙な状況だったが、まったく不安を感じさせずフル出場した。

 セリエAの強豪クラブの絶対的レギュラーとして誰よりも高いレベルで安定した力を示している。だからこそ、このままではW杯は参加しただけで終わる-。つまり単なる「お祭り」になってしまうと危機感を募らせた。

 チームはこの試合を1次リーグ初戦のコートジボワール対策と位置づけていた。同じアフリカ勢とはいえW杯に出場しない国に3失点したことが許せない。「正直、コートジボワール相手だともっと取られていると思うし、この相手に3点、あの形でやられるというのはすごい厳しいかなと思います」。プレーでチームを支え続ける。

 さらにキツい言葉でも刺激を与え日本を真に戦う集団へと変えようとしている。【八反誠】

 ◆コートジとザンビア

 FIFAランクではコートジボワール(以下コートジ)が23位(アフリカ勢2位)、ザンビアが76位(同16位)と大きく差が広がっている。コートジは欧州でプレーする選手が多く、W杯メンバー23人中、22人が欧州組。一方ザンビアは国内組がメーンで、現在欧州4大リーグでプレーする選手はなし。ザンビアは12年アフリカ選手権決勝で、コートジを破って初優勝を飾ったが、昨年の同大会は1次リーグ敗退。コートジは8強入りした。