[ 2014年6月9日7時53分
紙面から ]ブラジルのイトゥに到着し、歓迎の放水を受ける日本代表を乗せたチャーター機(共同)
【イトゥ(ブラジル)】ザックジャパンが7日(日本時間8日)、全席ビジネスクラスのチャーター機「ビジネス・ジェット」でブラジル入りした。合宿地の米フロリダ州タンパから、ベースキャンプ地イトゥ近郊のビラコポス空港まで約9時間の移動。機内で選手は背広から着圧スーツに着替え、体のむくみをなくし、潤滑な血流を維持できる態勢を整えた。アルベルト・ザッケローニ監督(61)は機内で歩き回り、選手の状態を徹底チェック。W杯本番へ緊張感も漂った。
全席ビジネスクラス。チャーター機の中でもハイグレードの機体に乗って、ザックジャパンがブラジル入りした。9時間のフライトは快適そのもの。タブレットで映像を見る選手、読書をする選手、そして会話をする選手…。それぞれがくつろげる空間が広がった。
そんな中、選手が「変身」した。普段、移動中は日本代表公式スーツを着用するが、機内に入るとジャージーに着替えていた。だが、今回は各選手の背番号と日の丸入りの黒ずくめの着圧スーツを着用。「モジモジくん」と化して座席に身を沈めた。
23人のモジモジくんが並ぶ?
不思議な空間。ただ、これには重要な意図があった。日本代表関係者によると「着圧スーツはむくみを防ぎ、潤滑な血流を維持することでエコノミー症候群のリスク回避につながります」と言う。機中でさえも体調を徹底管理していた。
リラックスした空気すら漂う機内において、指揮官だけは違った。「時差ボケになるから、寝ないように」。タンパ国際空港出発は午前9時半、イトゥ近郊のビラコポス空港到着は午後7時半。機内で眠ると、イトゥ入り後に眠れなくなる可能性がある。米クリアウオーター合宿でブラジル時間に近い時差に体を慣らしてきた効果をキープしたい-。そのため、ザッケローニ監督は機内を歩き回り、選手の状態を常に確認。必要とあれば声を掛けた。
ビラコポス空港に到着すると、機体への放水で歓迎された。5月29日のタンパ国際空港到着時には、放水車と機体が接触するトラブルが発生したが、今回は順調に?
イベントが進行。現地在住の日本人家族ら約50人に出迎えられた選手は疲れた様子も見せず、滑走路に横付けされたバスに乗り込み、午後9時前にイトゥ市内のベースキャンプ地に無事到着。
ブラジル入り直後に国際サッカー連盟(FIFA)の公式インタビューに対し、ザッケローニ監督は「4年間、このためにやってきたという思いがある。ブラジルに来てうれしく思っているし、しっかりと準備していきたい」と話した。14日(日本時間15日)のW杯初戦コートジボワール戦まで残りわずか。いよいよ最終調整が始まる。<日本代表が滞在するイトゥ市内のベースキャンプ地「スパ・スポーツ・リゾート」とは>
◆サンパウロから100キロ
サンパウロから約100キロ。イトゥの中心部から車で約10分の郊外にある。
◆14万平方メートル
14万平方メートルの敷地にはゆったりとした空気が流れ、水辺ではシラサギなどの鳥が戯れる。天然芝のグラウンドが2面。施設は高いブロック塀と木々に囲まれ、非公開練習が可能。日本サッカー協会の要望で夜間練習用の照明設備も整えられた。
◆浴室完備
やや高台に立つ宿泊棟はガラスを多用し、モダンで明るい雰囲気。客室数96、1部屋40平方メートルという広々としたスペースを確保。選手が滞在する2階の全室には浴槽も完備している。
◆日本人オーナー
レストランにはサンパウロの和食店で修業した日本人女性を招く熱の入りよう。日系人オーナーの好みで敷地内には「禅」をテーマにした庭園やスパも併設。ゼネラルマネジャーのビエイラ氏は「滞在を楽しんでほしい。ベストの調整ができると思う」と話した。



