先日日本に先駆けて公開された全米では、シリーズ史上、さらにユニバーサル作品史上最高のオープニング成績で初登場No.1という大ヒットスタートを切った「ワイルド・スピード SKY MISSION」が、17日より日本公開となった。

 本作は、製作期間中に急逝したポール・ウォーカーさんへのキャスト・スタッフ全員の特別な想いが込められた作品になっている。

 2013年11月、本作の製作が進行中に悲劇は起こり、本シリーズの家族にとって欠かせない一員であるポール・ウォーカーという大きい存在を失うことになった。駆け出しのポールと長年共に仕事をしてきたプロデューサーのニール・モリッツは、「よき友人であり、同僚だったポールが不幸にも亡くなった後、私たちは映画の撮影をストップし、映画を完成させない方がいいのではないかという議論を沢山した。でも、しばらくするとポールはきっと完成させてほしいと願っているんじゃないか、ということに気づかされたんだ。ヴィン(ヴィン・ディーゼル)と僕で話して、何が何でもこの映画を完成させなければならないということで同意した。あのようなことが“起きたにも関わらず続ける”のではなく、“起きたから続けなければ”ならなかった。一人の男、父、そして友人として、ポールに深い尊敬がある。それを台無しにするものは、スクリーン上に一切描いてはならないって思った」と、当時のことを振り返り、強いリスペクトが込められていることを明かしている。

 しかし、撮影を再開したものの、“実際どういう方法で本作を終わらせるか?”という製作面の壁にぶつかり、「ポールのシーンはほとんど撮り終えていたけれど、実際それをどうやって機能させればいいか悩んだんだ。彼は私たちを見ていたよ、絶対にね。過去の作品の未使用の映像や最新技術のおかげで、ポールの精神が吹き込まれた映画を完成させることができて、『ワイルド・スピード』らしい最高の見送りができたと思う」と語る。

 また、「ポールは俺にとって兄弟だった」と語るのは、ポールの相棒を長年演じていたヴィン・ディーゼル。「『ワイルド・スピード』の中で描かれる家族の関係は、深く意味のあるものだ。登場人物たちはお互いのためならなんだってする。映画で描かれる絆や家族の概念は、映画の一歩外を出ても我々についてまわるんだ。この映画に限って言えば、全世界が俺達家族の一員だと感じるはずだ」と“ワイスピ”ファミリーの絆の強さを改めて強調。

 そして、ファンたちが彼の存在を祝えるように全力を尽くしたと話す、脚本のクリス・モーガンは「製作の途中で家族の一員を亡くし、これ以上ないほど打ちのめされた。でも、みんなで肩を組み、手を差し出しながらこの映画を美しい形で完成することができたことに、みんな誇りをもっている。ポールもすごく気に入ってくれると思うよ」と語るように、本作のキャスト・スタッフ全員が込めた特別な想いによって、シリーズ最高の作品に仕上がっている。

■「ワイルド・スピード SKY MISSION」4月17日(金) 全国ロードショー (C)2014 Universal Pictures

【ハリウッドニュース編集部】