プロボクサーの辰吉丈一郎(45)が23日、都内で開催中の東京国際映画祭パノラマ部門に出品された映画「ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-」(阪本順治監督、来年2月公開)舞台あいさつに登壇した。

 囲み取材にも応じ、16日(日本時間17日)のWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチで王者河野公平(34=ワタナベ)に敗れ、引退を発表した元3階級制覇王者の亀田興毅(28=亀田)をねぎらった。

 「こちらからすると、お疲れさん…本当に良く頑張ったと思う。しかも3階級制覇でしょ。すごいわ。やっぱり、あの親父さんもすごい。昔、3兄弟を世界チャンピオンにすると言った時、多分、世間の人は『何をバカなことを言っているんだ』という感じで笑ったと思う。あの親父さん、やってのけたからね。まして、興毅君は3階級制覇…前代未聞。すばらしいとしか言いようがない」

 辰吉は入場時、リングインの際と同様、ファンから「たっつよし!!」とコールを浴び、「うれしい」と喜んだ。一方で、取材陣からシャドーボクシングを求められると「アホやん。こんなところで。それは違うやろ」と拒否。「もうちょっと、面白い内容、聞いてくれないと答えられないわ。面白いことを蓄えてきたのに」とボヤき、苦笑いしながら退場した。