国民的アイドルグループSMAPの中居正広(43)稲垣吾郎(42)草なぎ剛(41)香取慎吾(38)が、ジャニーズ事務所から独立することが12日、分かった。木村拓哉(43)は事務所に残る方向だが、グループはこれで事実上の解散となる。

 SMAPの事実上の解散が明らかになり、芸能界はもちろん、広告業界、スポーツ界など各方面に多大な影響が及ぶことは必至となった。フジテレビ系の人気長寿番組「SMAP×SMAP」(月曜午後10時)の存続はもちろん、SMAPブランドを活用したビジネスは多岐にわたっており、エンターテインメント業界全体が対応に迫られる。

 SMAP5人がそろうレギュラー番組は現在、ミニ番組を含めてテレビ、ラジオを合わせて3本ある。その代表格が冠番組の「SMAP×SMAP」だ。96年にスタートし、SMAPをテレビ界きっての人気者に押し上げた番組で、今年放送20年を迎えた。メンバーがゲストに料理を振る舞う人気コーナー「ビストロSMAP」は関連本がベストセラーになるなど社会現象も起こした。海外セレブもゲストで多数出演するなど、日本を代表するバラエティー番組だ。グループの分裂、事実上の解散に伴い、フジテレビは大幅な見直しに迫られることになる。

 公式ホームページによると、CM契約はセブン&アイ・ホールディングスとUSJの2社。いずれも日本を代表する大企業とテーマパーク。契約期間などは不明だが、こちらも対応に追われることになる。

 スポーツ界にも影響が及ぶ。日本財団パラリンピックサポートセンターからの依頼で「応援サポーター」を務めている。パラリンピックの「顔」として、大きな役割を期待されており、解散となれば、関わり方に変化が求められる可能性もある。

 SMAPはメンバーそれぞれの好感度が高く、単独で多くのCMやレギュラー番組を抱えている。CM契約は香取の5本を筆頭に、木村が4本、中居、草なぎがそれぞれ3本、稲垣が1本となっている。メンバー個々の魅力も評価された契約ではあるが、「SMAP」というブランドも契約を後押ししており、状況が一変することで、各企業の対応も注目される。

 個々の仕事は現在、順調だ。中居は、司会を中心にテレビで活躍中。木村は主演映画「無限の住人」(三池崇史監督、来年公開)の撮影に入っている。草なぎはテレビ朝日系の主演連続ドラマ「スペシャリスト」(木曜午後9時)が明日14日から、香取はTBS系の主演連続ドラマ「家族ノカタチ」(日曜午後9時)が17日からそれぞれスタートする。稲垣も来月6日から主演舞台「恋と音楽FINAL~時間劇場の奇跡~」が待ちかまえている。

 今年25周年を迎えた。テレビ各局に中居が5本、香取が3本、草なぎが2本、稲垣が1本のレギュラー番組を持つなど、その影響力は芸能界でも屈指の存在。今回の決断がどのように影響するか、注目される。

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀