映画「アベンジャーズ」(12)をはじめとして、スーパーヒーローを集結させる映画が増加している。近々、スパイダーマンがそのヒーローたちの仲間入りを果たす。今月公開予定の映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(4月29日日本公開)で、マーベルの世界に参戦するのだ。演じるのはイギリスの新星、トム・ホランド(19)。スパイダーマンに扮(ふん)する俳優としては、トビー・マグワイア(40)、アンドリュー・ガーフィールド(32)に続く3人目となる。

 トムは1996年に作家の父のもとに生まれた。2009年にロンドンで舞台俳優としてデビューした後、スマトラ島沖地震による津波で引き裂かれた家族を描いた映画「インポッシブル」(12)でナオミ・ワッツとユアン・マクレガーの息子役を好演し、「New York Times」などさまざまなメディアに「すばらしい若手俳優」と絶賛された。その後もシアーシャ・ローナン主演の映画「私は生きていける」(14)やロン・ハワード監督作「白鯨との戦い」(16)で順調にキャリアを積み、オーディションを受けた1500人の中から見事次のスパイダーマンに選ばれたのである。

 トムの魅力は、いくつもの新人賞にノミネートされたたしかな演技力と、まだ19歳のかわいらしさだろう。体格の良いイケメン俳優がたくさんいる中で、トムの繊細さを残した笑顔がひときわ目立つ。ある映画祭で「インポッシブル」の共演者ナオミ・ワッツについて「出会った時から手を握っていてくれた」と話すと観客からそのかわいらしさに声があがるなど、女性ファンの母性本能をくすぐる一面もあるようだ。

 トムは「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(16)出演にとどまらず、2017年夏公開のスパイダーマン映画で主演を果たす。スパイダーマン一代目のトビーはその後「華麗なるギャッツビー」(13)に出演、二代目のアンドリューは遠藤周作の小説「沈黙」を元にした映画に出演予定、と2人とも演技派俳優としての道を歩んでいる。先輩2人に続いてトムが今後どんな活躍を見せてくれるか、楽しみである。

【ハリウッドニュース編集部】