お笑いコンビ、ブラックマヨネーズの吉田敬(42)が、著名人などの言動を執拗(しつよう)に批判する昨今の行き過ぎたネット社会に警鐘を鳴らした。

 ネット上での批判や炎上騒ぎはこれまでにもひんぱんに見られたが、今年に入ってからは特に顕著で、不倫騒動で休業に追い込まれたタレントのベッキーの例など、バッシング対象への不特定ユーザーによる攻撃はより苛烈になっている。ここ最近ではタレントの矢口真里が出演した日清カップヌードルのCMが苦情により放送中止になる騒ぎがあった。また、熊本地震が発生する中、芸能人らが災害時に“不謹慎”な内容をSNS等に掲載したとして批判を浴びたり、“自粛”を求める声も聞こえてくる。

 その一方で、こうした状況を「おかしい」と感じている人々の書き込みも少なからず見受けられる。多くの著名人も声をあげており、脳科学者の茂木健一郎氏は日清がCMの放送を中止した騒動について、「どうも、世間(の一部)は、特定のテーマ、人物に対して、たとえそれが薄められていても、許容しないような、一種のアレルギー反応のような心理状態になっているようです」と、「日本の世間の許容度の低下」を指摘した。

 吉田は21日にツイッターで「プロの投手は打者の頭に当てたら一発退場。これはわかる。しかし今の世間はインコース発言投げて打者がちょっとでも避けたら退場やろ」と現状を野球にたとえ、その“許容度の低下”を「寂しいね」と嘆いた。さらに続けて「そのうちド真ん中でもボールになるで。まぁ、賢い人はそういう社会に合わせてイチぬけする。残された人は辛いで。インコース無しで勝たなあかんねんから」と危惧した。