英女優エマ・ワトソン(26)が、パナマ文書に名前が挙がっていることが明らかになった。英国領バージン諸島を拠点とした有限会社フォーリングリーブスの株主として名前が挙げられているという。

 パナマ文書は、パナマを拠点とする法律事務所モサック・フォンセカが作成した一連の機密文書で、タックスヘイブン(租税回避地)を利用する企業や株主の資産運用記録など、詳細情報が含まれている。同文書が先月、流出したことにより、世界各国の首脳や富裕層の名前が浮かび上がった。

 国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は米国時間の9日、そのウェブサイトに20万件のオフショア口座を公開。膨大な電子ファイルは、パナマ文書スキャンダルのさらなる詳細を露呈した。

 ブログサイト「The Spectater」は米国時間の10日、これらの文書の中にワトソンの名前があったと報じたが、ワトソンの広報は同サイトの取材に対し、報道について認めたものの、オフショア口座はプライベートな目的で使用されたことを強調。

 「エマは自分のプライバシーと安全を守るため、オフショア口座を設置した。オフショア会社は株主の詳細情報を公表しない。エマはこのオフショア会社から、税金や金銭的な利益を一切受け取っていない」としている。

 パナマ文書スキャンダルは、史上最大の文書流出の一つとされている。これまでに英国のデビッド・キャメロン首相、アルゼンチンのサッカー選手リオネル・メッシ、英音楽プロデューサーのサイモン・コーウェル、ヘザー・ミルズさん、ジャッキー・チェン、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領らの名前が挙がっていた。(ニューヨーク=鹿目直子)