歌手で俳優の西郷輝彦(69)が、亡くなった永六輔さん(享年83)と大橋巨泉さん(享年82)を追悼した。

 永さんは7日に亡くなり、親友の後を追うように巨泉さんも12日になくなった。日本のテレビを草創期から支えた功労者2人の訃報に、西郷は20日にツイッターで「永六輔さん、大橋巨泉さん、戦後の大衆芸能の中で粋で洒脱な一家言を持ったお二人だった」としのんだ。

 2人とも反権力と反戦を貫く気骨の人だった。永さんは「戦争というものが、くだらなくて、愚かしいものかということを伝えながら仕事をしようとしています。最近、戦争をしてもいいような下地作りをしてるでしょ。本当に戦争を知らないからですよね」(日刊スポーツ:2013年8月4日付文化面より)と語り、巨泉さんは6月27日発売の「週刊現代」に掲載したコラムで「このままでは死んでも死にきれないので、最後の遺言として一つだけは書いておきたい」として安倍晋三首相について「野望は恐ろしいものです」と批判、参院選での野党への投票を呼び掛けていた。

 西郷はそんな2人に「今更お二人を越す時間も持ち合わせないが、せめて国を憂いながらの死に様だけは受け継ぎたいものだ」との思いをつづった。