宝塚歌劇団星組の「桜華に舞え」新人公演が13日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、5年目のホープ、天華(あまはな)えまが初主演し、4年目娘役の小桜ほのかが初ヒロインを務めた。

 天華は芝居のエンディング時点から、達成感に包まれて感涙。あいさつでも涙し、終演後には「放心状態です。死んでもいいぐらい」。タイトルにちなみ、季節外れの桜にたとえた自己採点を聞かれると「今日は華やかに舞ったので、満開です!」と答えた。

 今作は「人斬り半次郎」とも呼ばれ、明治維新の立役者の1人ながら、西郷隆盛について下野し、西南戦争の「張本人」ともされた桐野利秋の半生を描いた日本物。本公演は、北翔海莉(ほくしょう・かいり)・妃海風(ひなみ・ふう)トップコンビのサヨナラ公演として、8月26日に開幕。同劇場では10月3日まで上演が続いている。

 北翔から初主演を「ハイタッチで祝福された」という天華。けいこ場でも大先輩に密着し「みちこさん(北翔)からは、和物の着こなし、所作、刀のさしかたも、1から100まで、最後の最後まで、たくさん吸収して、技術を全部、盗みたい」と目を輝かせる。北翔から殺陣のアドバイスも受け、171センチの長身を生かした殺陣も披露した。

 また、初ヒロインの小桜も、妃海から「男役さんに寄り添った娘役としての芝居、たたずまいも教えていただいた」と話した。

 東京宝塚劇場での新人公演は11月10日。