足立梨花(24)主演映画「傷だらけの悪魔」(山岸聖太監督)初日舞台あいさつが4日、東京・角川シネマ新宿で行われた。

 足立はこの日“制服を着る最後の日”として、ブレザー姿で登壇した。劇中で東京から引っ越した先の栃木でいじめられ、逆襲する女子高生を演じ、ブレザーは東京時代のシーンで着用する。「皆さんに見られて恥ずかしいですね。ブレザーは冒頭、5分くらいしか着ていないので珍しい。(年は)24ですよぉ…ダメですよぉ」と照れ笑いを浮かべた。

 この日は山岸監督が、各キャストへの感想を語った。その中で、足立について「復讐(ふくしゅう)するターンに入ると、そこからが圧倒的に楽しそうだった。意地悪な顔をする時期になった時に、本当に生き生きして楽しそうで」と評し、笑った。これには足立も「やっぱり、私には、そっち(いじめ)側があっているんだね」と苦笑いした。

 次に山岸監督は、足立演じる主人公にいじめられた復讐(ふくしゅう)をする同級生を演じた、江野沢愛美(20)について語った。江野沢は雑誌「セブンティーン」のモデルをしているが、同監督は「水の中に突っ込んでいる時の顔、水から上げられた感じが、すっごいブス」と、まさかの“ダメ出し”。これには、江野沢も「初めて目の前で男の人にブスって言われた」と、あぜんとした。

 さらに山岸監督は「歌を歌ってもらったんですけど、カットした。なぜカットしたかと言うと、歌がすごいヘタで、歌にいろいろな映像を乗せようとしたけれど、歌がヘタ過ぎて画が入ってこない。何だろ、これ? みたいな」と笑った。

 音楽メーカー大手エイベックスグループのエイベックス・マネジメントに所属する江野沢にとって、屈辱的な“ダメ出し”となったが、江野沢は「本当に水の中に顔を突っ込んで、10秒くらい、顔を押されたまま…本当に死にそうだったんですけど」と“ダメ出し”に猛反発。歌については「ちょっと、練習してくる」と巻き返しを誓った。

 笑いが絶えない舞台あいさつだったが、足立は最後に、いじめをテーマに扱った映画を見てほしいと訴えた。

 足立 いい意味で、いじめを重くなりすぎず、ちょっとポップに描いている映画。それぞれ(見た)皆さんが、どういうふうに思って、感じて、明日からどういうふうに行動していくのかを提示している映画なのかなと思っています。皆さんがいろいろ考えて、明日から行動できるヒントがある。皆さんに見てほしいということだけを伝えたいです。

 この日は加弥乃(22)岡田結実(16)藤田富(24)小南光司(22)も登壇した。【村上幸将】