俳優鈴木亮平(33)が西郷吉之助(隆盛)役で主演する次期NHK大河ドラマ「西郷どん」(来年1月スタート、日曜午後8時)の出演者発表会見が27日、東京・渋谷の同局内で行われた。薩摩の貧しい下級武士、西郷家のダメな父親を風間杜夫(67)が、肝っ玉で一家を支える母を松坂慶子(64)が演じる。西郷家の下働きにドランクドラゴンの塚地武雅(45)、大久保一蔵(利通=瑛太)の父には平田満(63)が決まった。

 平田は、82年の映画「蒲田行進曲」で松坂、平田と共演している。「(松坂と平田と)3人の共演は、35年ぶりと聞きました。長く役者やってるとこういうことがあるんだな」と感慨に浸った。役については「ダメおやじですが、実直なお父さんだと思います。たくさんの子どもたちを愛した心優しい情の深いおやじを、チャーミングに演じたいと思います」と意気込みを語り、続けて「最初のほうで死にますけれども(笑い)、最後まで印象に残るように頑張りたいと思います」と笑いを誘った。

 風間も「大河の戦国ものとか幕末ものは、人がバタバタ死にます。途中で出るとあっという間に死んじゃうので、最初から出られるのは初めてなのでとてもうれしく思っております」と笑わせた。

 松坂は「薩摩は郷中教育が今も生きていて、すれ違う子どもたちがこんにちはと爽やかにあいさつしてくれるのがとても印象的でした」とロケ地を訪れた印象を述べた。「(演じる)満佐子さんは、『子どもは藩の預かり物』と思って、愛情を持って厳しく育てたということです。瑛太さんとご一緒した(08年の大河ドラマ)『篤姫』のとき、(篤姫の教育係である)幾島を演じまして、そのとき、幾島は西郷隆盛も頭から怒鳴りつけられたような女性だと聞きました。今回は、後に出会うであろう幾島や、大変な困難も乗り越えていける強い子に育つように、大事に育てていこうと思います」と話した。

 すっかり役者のイメージが定着した塚地は「本当に光栄なこと。母親が鹿児島出身で、おかんめっちゃ喜ぶな、と思っております」と喜びを語った。