日米合作の主演映画「オー・ルーシー!」(平柳敦子監督)がカンヌ映画祭の批評家週間部門で上映されるため、寺島しのぶ(44)が21日夜(日本時間22日朝)、現地入りした。カンヌ映画祭はこれが初参加。作品は22日に上映された。

 長男真秀(まほろ)君(4)が、東京・歌舞伎座「団菊祭五月大歌舞伎」で初お目見えの舞台に出演中で、サポートのため今月は女優業を休んでいた。しかし米国スタッフ側の強い希望でもあり、加えて主演としての責任、長編映画初挑戦の平柳監督を応援したい気持ちもあり参加を決めた。

 長男の舞台を3日間見ることができないため「こんなに後ろ髪引かれて映画祭に来たのは初めて。ものすごく悩んだ」と明かした。

 とはいえ家族の支えがあって参加が実現した。真秀君は「3日くらい、行っておいで」と言ってくれた。フランス人アートディレクターの夫ローラン・グナシア氏も「映画人が集まる場所に行くことは大事」と背中を押してくれた。父尾上菊五郎も参加を喜び、母富司純子は真秀君を幼稚園から歌舞伎座まで送り届けている。

 カンヌは高校時代に弟尾上菊之助と旅行に訪れた思い出の地。「今回を始まりにして、いつかコンペティション部門に出たい」と夢を膨らませた。