テレビ朝日系アイドルオーディション番組「ラストアイドル」(土曜深夜24時10分)が、3rdシーズンに突入しました。ラストアイドル2期生の12人と、挑戦者との1対1のバトルが始まるのを前に、ニッカンスポーツ・コムでは、暫定メンバー全員にインタビューを行いました。最終回は、立ち位置11番・小田中穂(みのり=16)と、立ち位置12番・河田梨帆(21)の登場です。小田中は元アイドル、河田は並行して就職活動中で、異例の「二足のわらじ」に挑戦しています。【森本隆】

 

 -お二人がオーディションを受けたきっかけは何だったんですか

 河田 もともと芸能活動をしていて、秋ごろに就職活動のためにやめようと、1度は決心したんです。でも、テレビっ子だったので、テレビの世界への憧れを捨てきれず…。もちろん、「ラストアイドル」も1stシーズンから見てました。そしたら、2期生の募集告知があって、「これを出さなかったら後悔するな」って思い立って、応募しました。

 -ということは、今も就職活動中なんですね。就活アイドルなんて、あまり聞いたことがありません

 河田 そうなんです(笑い)。友達からは「どこにES(就職活動のエントリーシート)を出してるの?」って突っ込まれました。

 -どんな業種を受けているんですか

 河田 実はテレビ局はキー局のアナウンサーを受けたんですけど、すべて落ちてしまいました。アナウンサーって特殊で、アナウンススクールに通っている子は強いんですよ。そういう子は、入学した当初から「アナウンサーになる」と決めているケースがほとんどで、私は何も情報がないまま受けちゃったんです。

 -小田中さんはどうしてオーディションを受けたんですか

 小田中 私は地下アイドルを小4から去年までやっていて、その後は女優の活動をしていたんです。ある時、一緒に卒業した子と遊びに行ったとき、何かで2期生の募集告知を見たんですよね。2人で「ラストアイドル、応募してるよ。やっぱり、歌ったり踊ったりしたくない?」って盛り上がって、2人で応募しました(笑い)。もう1人の子は落ちちゃったんですけど…。

 -勝者と敗者の悲喜こもごもをすべてさらけ出す、ある意味、非常に過酷な番組です

 河田 たまたま夜ふかししてテレビを見たら、ちょうど「ラストアイドル」をやっていたんです。戦いの光景に衝撃を受け、何かしびれるなって思いました。出演者の方々が頑張っている姿を見て、「自分もこれをやったら、何かを得られるんじゃないか」と思って応募しました。「人生をかけてます」とか、力強くコメントしている方もいて、「自分も就活をしながらだから、ある意味、人生かかっているんだ」って共感したんです。

 小田中 1stシーズンを見ていた時は、「入れ替えが起こった!」って興奮して見てましたけど、自分がいざその立場になったら、メンタルは相当きついかもしれないです。でも、短期間ながら、自分たちなりに頑張って作り上げてきた「ラストアイドル2期生」があるので、それは自信を持って頑張ろうと思います。

 河田 私もテレビっ子だから、自分がもし視聴者として見ていて、「暫定メンバー全員が残ったらおもしろくない」と思うだろうから、テレビ的にはおもしろくないだろうなとは思いますね。でもバトル、怖いなぁ…。

 -自己分析をしてみて下さい

 河田 私は魅力がなくて、超絶ネガティブなんですよ。それは就活では決して言わないですけど、とにかくネガティブです。就活で「自分が勝てるところって何だろう」と自己分析をしたとき、就活していたからこそ自己マーケティングだけは負けたくないと思ったんです。

 -具体的にどういうことをするんですか

 河田 「ラストアイドル」のオーディションは、審査員に響かない限り勝てないなって思っているので、ダンスや歌では勝てなくても、立ち居振る舞いとか、オーラとか、目ヂカラでは負けちゃダメなんです。そういうところでアピールしていきたいです。

 -歌やダンスは苦手ですか

 河田 チアダンスを1年やって、ダンスをしごかれてきました。「アメリカで修行しました」っていう方がいたり、周りが踊れる集団なのに、私は1人だけ踊れなかったんです。そういう環境ですごくつらかったんですけど、だからこそ精神的には鍛えられました。今回も2日間で振り覚えの練習をしたんですけど、去年のつらい体験があったからこそ頑張れたと思います。

 小田中 私は梨帆ちゃんほど個性が強いキャラないからな~。

 河田 濃くないよ~(笑い)。

 小田中 でも、アイドルってこんなにたくさんいるから、私みたいな人もいてもいいかなって思うんです。ダンスとかもうまい子たくさんいるから、自分しか出せないものを見つけて、発信していけたらいいなと思います。

 -お互いについてはどんな印象ですか

 河田 穂ちゃんは優しくて、ダンスをすごく教えてくれるんです。「分からなかったら一緒にやろう?」って言ってくれて、助かりました。

 小田中 自分もアイドルとしてダンスをやってきて、できないつらさも知っているんです。私も何度もレッスンで泣いたり、「何でできないんだろう」という気持ちになったことも、もちろんあります。だから、もし私が何かを言ってできることがあれば、助けてあげたいなって思うんです。

 河田 ホントにいつもありがとう~!!

 -小田中さんから見た河田さんは

 小田中 大人で、ちゃんといろいろ物事を考えるタイプなんですよ。「受かった! うれしい! 頑張ろう!」とか、そういうノリで動くタイプじゃないんですよ。安易に突っ走らないで、「ここはこう」って確認してくれたり、そういうところが大人の優しさだなって思います。

 -憧れのアイドルは

 小田中 元AKB48のぱるる(島崎遥香)さんが大好きなんです。初めて買ったCDは、ぱるるさんがセンターの「永遠プレッシャー」でした。今も女優として活躍しているし、ぱるるさんみたいに芸能界に長くいたいなって思います。私も、ああいう存在になりたいんです。芸能界でアイドルとして成功するのは大目標だけど、アイドルで終わりたくはないよね?

 河田 そうだね!

 -河田さんの憧れは

 河田 憧れで言えば、指原莉乃さんみたいな方ですね。バラエティーでアイドルらしからぬを発言しても、許されるアイドルですね。自分は王道アイドルにはなれないなと思うので、いつかグループを抜けても、キャラを確立させて1人で頑張って行ける人になりたい。最終的には、自分のコスメブランドをプロデュースしたいんです。

 小田中 え~! それ、すごくいい!!

 河田 私は将来に不安しか感じていなくて、いかに安定した生活を送れるかを考えてるんです。この世界にいる限りは無理ですけど(笑い)。昔は単純に「女優さんになりたい」とか、そういう感じだったんですけど、役者さんみたいに正解がない世界で成功するのって、すごく難しいと思うんです。今はスポーツキャスターもやりたくて、マルチに活躍できたらいいなって思っています。しっかり大学も卒業するつもりですし、1つのことにとらわれない活躍をしたいです。

 小田中 2人そろって、ラストアイドル2期生の「内定」をゲットできたらいいね。

 河田 そうだね! 頑張ろう!!

 ◆小田中穂(おだなか・みのり)2001年(平13)10月10日生まれ、東京都出身。立ち位置11番。かつてアイドルユニットMariaに所属。アイドルの祭典「TOKYO IDOL FESTIVAL」にも出演。160センチ。

 ◆河田梨帆(かわた・りほ)1996年(平8)7月9日生まれ、熊本県出身。立ち位置12番。アイドル戦線だけでなく、就活戦線でも活動中のアグレッシブ美女。165センチ。