フジテレビの豊田皓社長は25日、東京・台場の同局で定例会見に応じた。

 震災報道について同局では、発生3分後から特別番組を緊急編成。CMなしで61時間放送し続け、阪神・淡路大震災の36時間を上回った。現在は、夕方のニュースを繰り上げているほかは、ほぼ通常放送に戻っているが、バラエティー番組の演出などで見直したものもあるという。豊田社長は「今後は復興支援プロジェクト『ひとつになろう日本』をテーマに放送していきたい」と話した。

 原発報道には「正確な情報を出すことが肝心。専門家の意見を聞き、数値もきちんと説明して、不安をあおらない報道をするよう指示している」と説明し、現地取材は同局の原発報道マニュアルに応じて安全に考慮していると強調した。

 また、7月に予定する地デジ完全移行について「中継局は高台にあるので津波の被害は少なかった」としたが、実施延期を検討するかに関しては「今後どれだけ対応できるか、早急に対策を練ってほしい」と当該官庁に注文を付けた。