人気アイドルグループ「キャンディーズ」の「スーちゃん」として親しまれ、21日に55歳で死去した女優の田中好子さんの葬儀・告別式が25日、関係者やファンが参列して、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。<元キャンディーズの藤村(現・尾身)美樹さん(55)の弔辞>

 スーさん、何でそんなに早く逝っちゃったの?

 おばあさんになるまで、集合写真をたくさん撮りたかったのに。今度から蘭さんと(水谷)豊さんと3人だけで、スーさんがいないなんて寂しいよ。

 数年前。スーさんから、がんと聞かされたときは、本当にショックでした。でも、信頼できるお医者さまがついてるから、大丈夫と言って、そのことを前向きに受け止めていて、私たちを一時、安心させてくれましたね。その後も、会う度に、変わらぬ笑顔で、いつも決まって、深夜遅くまでお菓子を食べ、お茶を飲みながら、おしゃべりをしたよね。心から楽しかった…。3人プラス豊さんとのあの晩、あのときをずーっと忘れないよ。

 家族や周りの人には、心配をかけたくないとの思いで、病気のことを隠して、必死に走り続けた数年間。本当によく頑張りましたね。スーさんのことだから、すごくつらいときにも、優しい心配りで、周りの人たちを和やかにさせ、その場の雰囲気をパーッと明るく変えたのではないかと、想像できます。

 最後まで頑張り通したスーさん。惜しくも亡くなる当日も、本当によく頑張ってくれましたね。ありがとう。私も蘭さんも、もう間に合わないかと思ったけど、3人がそろってからの、あの数時間は、奇跡でした。いつもなら、絶対に集まることは不可能な親族も、みんなが勢ぞろいし、スーさんを取り囲んで、お話をしたり、代わる代わる声をかけたり、手をさすったりしました。その柔らかい手の感触を、今でも思い出します。

 スーさんは、一足先に天国へ行ってしまうけど、天国はそれはそれは、素晴らしいところらしいですね。スーさん!

 どうですかぁ?

 おばあちゃんとおじいちゃん、かずちゃんやお母さん、まさこちゃんにも会えましたか?

 神様は、この世のお役目を果たした人を、そちらへ呼んでしまうようです。スーさんは、もうお許しが出たのですね。これは神様からのプレゼントだってこと。新たな命をいただいて、そちらで幸せに暮らして下さい。どうやら私たちは、神様から、お許しがまだ出ないので、スーさんの分まで、明るく、前向きに、一生懸命、誠実に、1日1日を生きます。

 私たちもいずれ、そちらへ行きますので、それまで待っていてね。

 また3人で歌いましょう。

 本当にキャンディーズは、楽しかった!!

 本当に私たちは、スーさんと出会えて幸せでした。

 私たちは、永遠にキャンディーズだからね。

 おそろいのものも大切にするよ。ありがとう、スーさん。愛してるよ。平成23年4月25日、ミキ。